▶︎声優
形態:準所属・正所属・フリー
声で演技をする役者。性別、年齢、性格を超えて、さまざまな役を演じることができる面白味がある職業(動物やロボットにさえなれる)。 単にセリフを言葉どおりに発声できればよい、というわけではなく、声でキャラクターの性格や感情を表現することが求められる。仕事の幅は広く、アニメやゲームのキャラクターの声だけではなく、海外の映画やドラマの吹き替え、テレビやラジオ番組やCMでのナレーションなどでも活躍できる。ただし、役はそれぞれのオーディション毎に自力で勝ち取る必要があり、毎日が他の声優たちとの役の奪い合いとなっている。従って、声優としての収入がゼロの人も多く、多くはアルバイトをしながら食いつないでいる。声優になるための資格は不要で、声優養成所や声優専門学校に通い、声優を目指すのが一般的になっているが、そういった学校に通っている人で、本当に声優になれるのは100人に1人、そして、声優として食べていけるのは3000人に1人と言われている。
①基礎力をつける
声優になる方法として、声優養成所、声優専門学校に通い、声優としての基礎力を付け、その後、声優プロダクションに所属、というルートが一般的になっている。しかし養成所、専門学校で基礎力をつけたり、卒業すれば、声優になれるという保証は全くなく、それどころか、ほとんどの生徒は声優になることができない(声優になれるのは生徒の100人に1人、さらに、声優として食べていけるのは3000人に1人と言われている)。 養成所の場合、2年間約100万円、専門学校の場合年間約200万円の学費が必要で、それだけのお金を払っても、声優になれる保証は一切ない。
A.声優養成所ルート
養成所が現れた! 声優養成所とは、声優プロダクションが運営している声優を育てるための実践的訓練施設で、授業内容は演技やアテレコ実習、ボイストレーニング等実践的な内容となっている。 学費は2年間で100万円程度で、入所するにはオーディションに合格する必要がある。声優養成所は声優プロダクションが運営しているため、そのプロダクションの養成員として入ることができ、非凡な実力が認められれば、その事務所からのデビューにつながる可能性がある、というメリットがある。よって、養成所選びにあたっては、所属したい事務所を調べ、その事務所が運営している養成所を選ぶようにする。授業は週に数回とコマ数が少なく、仕事やアルバイトをしながら学ぶことができる。
B.専門学校声優ルート
専門学校が現れた! 専門学校の声優コースとは声優になるための基礎と実践の両方を身に付ける学校。授業はイントネーションから発声練習まで基礎と実践の両方を学べる。また、週5日、しかも1日みっちりと授業が詰まっており、仕事との両立は困難。集中的に声優の勉強をしたい人向け。 学費は2年間で約200万円ほどかかり、入学にあたってはオーディションはなく、面接のみ(余程のことがない限り、入学できないことはない)。声優養成所と違い特定の声優事務所が運営しているわけではないので、複数の事務所にアプローチが可能となる。
②声優プロダクション入所オーディション
難 ドキドキ
審査員が現れた!
声優養成所で学んだとしても、声優プロダクションの入所オーディションに合格しなければ、プロダクションには所属できない。プロダクションに所属できなければ、番組オーディションを受けられず、本格的に声優として活躍することはできない。プロダクションは即戦力を求めている。競争倍率高
③声優プロダクション
事務所が現れた! 声優プロダクションに所属できたとしても、声優としての活動が有利になるだけで自動的に仕事が与えられるわけではない(仕事は各番組のオーディションで自力で勝ち取る)。 ただし、番組オーディション情報は声優プロダクション宛てに届き、プロダクションがその情報に基づき所属声優を選抜し、オーディションを受けさせる (つまりプロダクションに所属しないと、オーディションを受けることができない。プロダクションに所属する意味はまさにここにある)。 入所オーディションに合格すると、まず2年間限定の「準所属(ジュニア)」となる。この期間はギャラが安く(最低ランク)、この間に経験を積み、正所属を目指す。この間の売上や活動などの実績を元にプロダクションは査定を行い、正所属に格上げするかどうかを決める。格上げできないと判断したら、その時点で、マネージメント契約は終わり、プロダクションの所属ではなくなる(つまり準所属とはお試し期間)。正所属になれるかどうかはマネージャー(複数の声優に一人のマネージャーが付く)の評価にかかっているため、マネージャーへのアピールが欠かせない。
①番組オーディションを受ける
難 ドキドキ
審査員が現れた!
声優プロダクションに所属できても、この番組毎のオーディションに合格できなければ、声優デビューはできない。大体において300倍の倍率と言われている。オーディションでは役柄に合っているかどうか、他のキャストとのバランスなどが考慮される。
②スケジュールチェック
オーディションに合格し、仕事が確定したら、スケジュール(日時とスタジオの場所情報など)の連絡が来る。
③台本練習
台本が現れた!収録前に台本とリハVと呼ばれる番組VTRが配布され、それを元にして練習しまくる。
④収録
ドキドキ
マイクが現れた!収音響ディレクターからの演出方針が伝えられ、リハーサル、テスト、演技の修正、収録本番と進んでいく。
⑤ギャラ振込
収録の2、3ヶ月後にギャラが振り込まれる。
A.人気声優コース
ジュニア期間の実績が認められると「正所属」状態となり、マネージメント契約が継続され、晴れて正式なプロダクション所属の声優となる(但し、仕事は各番組毎のオーディションで自ら勝ち取る必要があるのは変わらない。
ギャラのランクは15から始まり、16、17、18と上がっていく)。ファンが多数付くと、ギャラはランク外となり、番組毎にギャラを交渉できるようになる。
B.声優断念コース
プロダクションから格上げできないと判断され、プロダクションの所属ではなくなり、声優を断念する。

「3年以内に声の仕事だけで十分食っていけるようになれなければスパッとやめると確約してからはじめました。一日も早く結果を出すため、「来るもの拒まず、去るもの追いすがる」という姿勢でガツガツ働いていましたね」
「自分には、「好きなことを仕事にしたい」という意識が子供の頃から強くありました。ある時、睡眠を除くと、この先の人生において最も多くの時間を占めるのは「仕事」ではないかと思ったんです」

「自分がどうだったかというとわりと安易にというか、ものの弾みで、この業界に踏み込んだ」
「最近になって、専門学校に入って資格みたいなものをとれば、声優になれると考える人が増えていると思います。「声優になる」ということ自体はいいとして、重要なのは「なった後どうするか」ということです。「ただ、声優になれればいい」というのであれば、もう少し考えた方がいいよと。」

「私はほかに何もできないので、自分の得意分野を突き進むしかないということでした」
「自分自身が想像できることは、実際に自分にできることだと私は思っています」